2018年4月6日更新
便秘解消によく聞くオリゴ糖って効かないの?本当のところと実際の効果
つら~い便秘…本気で悩んでいる方にとっては死活問題です。そんな便秘を解消しようと何かと話題に上がるオリゴ糖を試してみたという方も多いのではないでしょうか。しかし、効果を期待しても「効かない」、「効果なし」と言われていることもあり、即効性がないと思ってしまいます。そこでそんなオリゴ糖の正体について解説していきます。
辛すぎる便秘
便秘に悩んでいる方は非常に多いでしょう。数日出ていないだけでも辛いのに、最後に便を催したのがいつだったか忘れたほどになるといよいよ死活問題に陥ります。
便秘に悩んでいる方がこうも多い現状ですから、様々な便秘に良い食品やグッズなどが続々と登場していますが、どれもあまり効果なしと感じたことも多いでしょう。
そこでいち早く便秘を解消しようと便秘に効果のあるオリゴ糖に目を向ける方も多くなってきています。
そもそもオリゴ糖って?
「便秘解消にはオリゴ糖」という便秘界での常識が構成されていますが、オリゴ糖のことを詳しくご存じの方は少ないでしょう。
そもそもオリゴ糖とは小糖類という消化されないものを総称して呼びます。便秘解消に必須のビフィズス菌も便秘経験者にはお馴染みですが、この消化されないオリゴ糖がビフィズス菌のエサとなるためにオリゴ糖は便秘解消に役立つと言われています。
なぜオリゴ糖が効果なしと言われるのか
便秘で悩んでいる方がオリゴ糖を取り入れると効果がはっきりと実感できたという効果あり派と、全く便秘が改善される傾向もないという効果なし派に分かれます。
個人差があると言ってもなぜここまで効果の違いに差が出るのか不思議ですよね。その理由にはいくつかあり、今までのオリゴ糖の選び方を変える必要などが出てきます。
オリゴ糖が効かない理由の数々
便秘に効くというオリゴ糖に藁にもすがる思いで手を出しても効果が現れなければガッカリしてしまいますよね。しかし、オリゴ糖には便秘を解消するためには役立つものと言えます。ではなぜ便秘に効かない人がいるのかご紹介していきます。
オリゴ糖の種類に問題がある
オリゴ糖を試す際は市販のものをスーパーなどで購入する方が多いでしょう。それは「どのオリゴ糖も一緒」だと考えているからではないでしょうか。
しかし、オリゴ糖と一口に言っても、その種類によっては便秘解消に役立たないものも存在します。市販で販売されているオリゴ糖は砂糖や人工甘味料などの余計な成分が含まれているものが目立ち、オリゴ糖の純度が低いことも効果が出ない原因の一つです。
オリゴ糖の純度が低ければ効果がなし、または現れないということは当然なので、こういった余計なものが含まれている純度の低いオリゴ糖は便秘解消ができません。
一種類のオリゴ糖のみを摂取している
オリゴ糖を摂取しても便秘を解消できない原因は他にも一種類のみしかオリゴ糖を摂取していないことが挙げられます。
実は腸内に存在するビフィズス菌は「ビフィドバクテリウム属に属する細菌群」という数多くいる種類の菌を総称したものです。腸の中には常時10種類を超すビフィズス菌がおり、さらに一つのビフィズス菌であっても好むオリゴ糖と好まないオリゴ糖があるため、一つの種類のオリゴ糖を摂取してもそれが一つのビフィズス菌が好むオリゴ糖とは限らないのです。
要は好き嫌いがあるのがビフィズス菌であり、一種類のみではなく、複数のオリゴ糖を摂取することが便秘の効果を得るために必要なことと言えるのです。
即効性がないため諦めてしまう
オリゴ糖を試していると出てくる問題は「効かないから続けるのを諦めてしまう」ということです。オリゴ糖を試せばすぐに効果が実感できると考えている方が多いのですが、オリゴ糖は医薬品ではなく、便秘を解消するサポートを行う健康食品です。
医薬品は「薬」ですから、便秘薬を服用すれば便がするすると排出されて目に見える効果を実感できるでしょう。しかし、オリゴ糖は腸内でビフィズス菌を徐々に増加させていく手段となるため、即効性はもちろん保障されていません。
また、オリゴ糖を摂取し始めた時期はお腹がゴロゴロと嫌な音がしたり、ガスが出たりといったものに不快感を感じてここでやめてしまう方もいますが、そのサインはオリゴ糖が効き始めた合図ですのでここでやめてしまうのは絶対にやめましょう。
腸内環境停滞期に突入
根気強くオリゴ糖を続けていると効果を実感できる方も当然います。しかし、しばらく続けていると徐々に効果が薄くなってきたと感じることもあります。
オリゴ糖を試した方の中でもこういった薄くなる効果が原因でオリゴ糖=効かないと定義していることもあるでしょう。しかし、その途中で効かなくなる原因には実は「腸内環境停滞期」というものが関係している可能性があります。
この腸内環境停滞期は腸内にいる善玉菌が摂取したオリゴ糖で順調に優位に立っていたところを悪玉菌が善玉菌の攻撃に対抗できるほどの力をつけ、再度悪玉菌が現れることによって発生します。この状態を腸内環境停滞期と呼び、今まで順調に効果が表れていたところを邪魔します。
また、オリゴ糖は善玉菌にのみ効くと考えている方も多いですが、実は悪玉菌もオリゴ糖をエサとする場合があります。糖自体は腸内にいる細菌全てに代謝されるもののため、善も悪も関係ないのです。そのため、オリゴ糖を摂取することで悪玉菌が増えてしまう、といった残念な状態になってしまうこともあります。
じゃあどうしたらいいの?
オリゴ糖を取り入れても場合によっては悪玉菌が増えてしまうとなるとどうしたら良いのか分からなくなってしまいますよね。ではどうしたら便秘を解消できるまでに至れるのか対策を練っていきましょう。
複数のオリゴ糖を摂る
先ほど触れたように一種類のオリゴ糖のみでは効果を得ることが難しい場合があります。そのため、オリゴ糖を取り入れる際は複数のオリゴ糖を摂るようにし、一度に大量を摂るのではなく、こまめに摂るよう心掛けていきましょう。
ちなみにドラックストアなどで市販されているシロップタイプのオリゴ糖には「イソマルトオリゴ糖」という消化性の高いオリゴ糖が大半を占めているため、便秘の効果は薄いのでそういった場所で目にするオリゴ糖は選ばない方が賢明です。
摂り方を変えてみる
オリゴ糖を取り入れて腸内環境停滞期に突入したと感じたら摂り方を変えてみましょう。重要なのは方法と時間を意識することです。
今までオリゴ糖を朝だけにしていた方は夜に変えてみたり、一日一回の摂り方だった方は一日に二回にしてみるなどの摂取の方法に変化をもたせてみます。
また、腸内環境停滞期に入った場合の対処法として一定の期間だけオリゴ糖の量を少なくし、期間が終わったら一気に量を増倍して摂取してみるのもおすすめのやり方です。
様々な摂取方法を試してみて効果が表れる方法を探していきましょう。大切なのは続けていくことです。
オリゴ糖は正しくときに変化をつけて
オリゴ糖を使って便秘を解消しようと考えている方は一向に効果が現れないオリゴ糖にイライラするかもしれませんが、効果がない理由や原因には個々で様々なものが隠れています。
はっきりとした原因は一人一人異なりますので、自分に合った方法でときに変化を持たせながら続けていくことが何よりも大切です。オリゴ糖は身体に優しい食品ですから気長に試していきましょう。