2017年4月18日更新

シクロペンタシロキサン配合の化粧品、毒性や安全性を事前にチェック!

シクロペンタシロキサンは化粧品やコンディショナー・ヘアトリートメントなどで使われているシリコン成分で、シリコンの中でも安全性が高いと評判です。とはいえ、ノンシリコンブームの今、シリコンの毒性や安全性が気になりますよね。毒性や安全性を事前にチェックして、安心して使いましょう。

  1. 目次
  2. シクロペンタシロキサンとは?
  3. シクロペンタシロキサンの効果
  4. シクロペンタシロキサンの害や毒性、安全性
  5. まとめ

シクロペンタシロキサンとは?


シリコン成分のひとつであるシクロペンタシロキサン。さらさらとした軽い仕上がりになる特徴があるシリコン成分です。

安定したシリコン成分

シリコンは、科学的にみてとても安定した性質を持った成分です。化学的な安定性というのは、様々な条件の下であっても物質と科学的に反応しずらいということです。誤って飲み込んでしまっても全く反応が出ないので、体にとって害になりません。また、外的な要因として熱や摩擦などの攻撃を受けてしまっても、変質することがない成分です。

化粧品の基材として使用されているシリコンオイルはこういった性質を利用しているので、油脂などとは比べ物にならないほどの安定性をもった油状基材として注目を集めかつ、活躍しています。

軽い被膜性

シリコンオイルの被膜性というのは、シリコンオイルそれぞれがもつ分子構造によって様々な性質を持ちます。例えば、ジメチコンという名の一般的なシリコンオイルがありますが、直線状に配列した構造となっており、立体的に見ても非常にコンパクトな分子と言えます。

こうした構造のため、ジメチコンは密集した被膜構造をとっています。それによってシリコンオイルの中でも、比較的高い被膜力を持っているといえるでしょう。また、ジメチコンは直線状のシリコンですから、分子が長くつながっていくため、重たい被膜の基剤として使用されています。

▽ジメチコンについて詳しく
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対してシクロペンタシロキサンは、輪っか状の環状構造と言われる構造をとっているため立体的にみるととてもコンパクトとはいえず、非常にかさばる分子です。そのため、密集した皮膜構造をとることができません。メッシュ構造の皮膜を作るので、シリコンオイルの中では低い被膜性を持っているといえるでしょう。一般的なシリコンオイルなどに比べると分子が小さいことから、軽い被膜の基剤として作成されます。

化粧品や医療における有用性

シリコンは化粧品の基剤として現在多様に用いられており、ほかにも研究や医療として利用されることもあり、多くの場面で活躍しているのです。それは、シリコンの性質が科学的に大変優れているということが理由の一つです。

シクロペンタシロキサンを含む多くのシリコンは安定性や安全性が高く、組成を組み替えると、それぞれの目的に応じた性質をもつシリコンを自在に作ることができるということも重要です。

シクロペンタシロキサンの効果

ヘアケア商品としてのコーティング効果

シリコンの中でも代表格的な存在で知られているシクロペンタシロキサン。ヘアケア商品で優れた効果を発揮するのですが、特にシャンプーに配合されていることが多くあります。

近年ではノンシリコンシャンプーがブームとなり、シリコンの存在が多くの人に知られることとなりましたね。シリコンがシャンプーに配合されているのは、低コストと安全性とコーティング効果の高さにおいて優れているからなのです。

髪の毛というのは、表面がキューティクルでおおわれていることをご存知ですよね。キューティクルによって外的なストレスなどから髪の毛を保護します。カラーやパーマによる痛んだ髪の毛からはキューティクルが剥がれ落ちてしまい、再生させることは不可能なのです。

そこで、キューティクルの代わりに髪の毛の表面をコーティングするためにシリコンが用いられています。シリコンによってコーティングされると、髪の毛がいたむ前のように髪質を戻すことができます。また、外的なストレスなどからも保護してくれます。

日焼け止めとしての効果

シクロペンタシロキサンは高い撥水性をもってるので、日焼け止めとしても広く利用されています。

水で落ちにくいため、外でたくさん動いて汗をかく場合などに非常に優れた効果を発揮してくれます。

化粧品としての効果

シクロペンタシロキサンは、さっぱりとしていて使用感がとても軽いです。また、べたつきを防いでくれるので、お肌に使用したときに広がりや、のびを良くしてくれるので、化粧品によく使用されています。

滑らかさやのびをよくするという点でファンデーションとして活用され、撥水性が高いため化粧崩れを防止する効果もあります。感触が良いためにスキンケア製品としても使用されています。

シクロペンタシロキサンの害や毒性、安全性


シクロペンタシロキサンの毒性は低く、アレルギー報告がないため、害はほとんどないといっても過言ではありません。

ただし、種類によっては皮膚にたいして刺激性があるとされるものもあります。乾燥肌やアトピーを持った方など、敏感肌でお悩みの方にとっては注意が必要な成分です。

まとめ

たくさんあるシリコンの中の一つで、ヘアケア製品や、スキンケア、メイクアップ用品として幅広く使用されているシクロペンタシロキサン。

ノンシリコンシャンプーなどが広く出回ったことから、シリコンが悪いイメージにとらえられがちですが、現在で目立った毒性や害については報告されていませんから、敏感肌の人でなければ、通常通り使用することによって毒性や害を感じることはないと言えます。

優れた効果を発揮する成分で安全性は認められているので、過剰に心配せずに使用することができますね。