2017年4月14日更新

ブチレングリコール(BG)は化粧品として安全?毒性がないか徹底追及!

ブチレングリコール(BG)は化粧水や、乳液、クリームなどのスキンケア用品の中に多く含まれる化粧品成分です。化粧品をさっぱりとした使い心地に仕上げ、ビタミンCの酸化を防いだり、皮膚への刺激を減少させる効果があるブチレングリコールですが、石油から作られている成分なので毒性の心配はないのでしょうか?

  1. 目次
  2. ブチレングリコールとは?
  3. ブチレングリコールの特性
  4. ブチレングリコールの活躍場は?
  5. 毒性が心配‥
  6. 化粧品に重宝されるブチレングリコール

ブチレングリコールとは?

化粧品の成分表記に「BG」とあるのはブチレングリコールの略です。ブチレングリコールとは、化学物質であるアセトアルデヒドから合成された多価アルコール類に分類されます。このブチレングリコールを作る際、石油から作られるエチレンというものに水を入れ、化学物質を添加しながら科学反応を経過してから合成されていくのです。

ブチレングリコールは、石油から作られている成分のため、化粧品の謳い言葉にあるような「天然由来成分」と比較すると、全くの反対の意味を持つ成分ということになります。

どんな化粧品に含まれるの?

ブチレングリコールが含まれる化粧品には、化粧水などのローションや、乳液、クリームなどのスキンケア用品の中に多く含まれます。ブチレングリコールは、保湿剤の役割をし、無色透明であるが故にさっぱりとした使い心地の良いグッズに多用されています。

べつたき感がないのが魅力

ブチレングリコールには、水分を吸収し、化粧品の保存性を向上させる役割も担っています。同じく水分を吸収するグリセリンよりもべたつき感が気にならず、さっぱりと使用できるということもあって使用者に使い勝手の良い製品に仕上げるまとめのような存在でもあるのです。

ブチレングリコールの特性

化粧品メーカーに度々重宝されているブチレングリコールですが、なぜこうも人気のある成分なのか気になりますよね。特性を知ることによって、肌にどういった効果をもたらすのか納得のいく理由がありました。

ビタミンCの酸化を防ぐ

美しい肌を作るためにビタミンCは必要不可欠で、化粧品の中にビタミンCが配合されているのは良く見かけます。そんなビタミンCを酸化させないために、ブチレングリコールは働きを見せてくれるのです。

酸化した状態では化粧品としての役割を果たせませんから、ブチリングリコールの働きには大きいものがあると言えます。

皮膚への刺激を減少させる効果

化粧品に含まれる植物性エキスは、アルコールを用いて抽出する手法が一般的ですが、アルコールで抽出した方法ではニキビができやすい方など敏感な肌質の方には合わないことがしばしばです。しかし、ブチレングリコールを使用することによって肌に与える刺激をより減少させる働きをします。

ブチレングリコールの活躍場は?

単純に化粧品に使われているというわけではなく、肌に刺激をなるべく与えないように試行錯誤している化粧品メーカーにとっては、ブチレングリコールを使用することで安全性を高めている場合もあります。使われる理由には、他のものと代用できないといったことからも活躍場を見せる場面は多いようです。

抗菌作用がある

スキンケア用品やファンデーションの中にも含まれているブチレングリコールは、抗菌作用というもう一つの特性を持っています。肌に直に触れるものが菌まみれだと考えるとケアどころではなくなってしまいますから、大切な化粧品を菌から守りつつも、保湿効果を与える点は多くの化粧品に使われていることは頷けるでしょう。
また、若干ですが、顔自体にも少なからず抗菌作用を働いてくれるのも嬉しいポイントです。

防腐剤パラベンの代用として

ブチレングリコールにも防腐作用や殺菌作用がありますが、化粧品に良く使用される成分とされているものにパラベンというものがあります。これも防腐剤なのですが、実は102種示指定成分として肌への悪影響が懸念されている成分なために、パラベンの代わりにブチレングリコールを代用して使うようになりました。

毒性が心配‥

ニキビ肌の方にも使えるような低刺激の化粧品となっているのがブチレングリコールの特徴ですが、石油を原料としているのに毒性の心配はないのでしょうか?

健康な方には問題ない

ブチレングリコールの毒性は、健康で肌に異常を持っていない方の使用であれば、毒性の心配をするほどのものではありません。ブチレングリコールは低刺激が魅力である部分もありますから、重大な症状に繋がるリスクは少ないと言えます。

稀に皮膚症状が出る

ブチレングリコールを使用していた方で、接触性皮膚炎の症状が出たとの報告がされています。健康で肌に異常がない方にはほとんど心配はいりませんが、敏感肌で少しの刺激でも反応してしまう方はパッチテストを行い、使用中に症状が出た場合は即使用を中止するようにしてください。

化粧品に重宝されるブチレングリコール

保湿効果や防腐剤効果、さらには抗菌作用のあるブチレングリコールは化粧品を製造する際、非常に重宝されている成分です。記載の仕方に略称があったりと分かりにくい点がありますが、肌に付けるものですからきちんと確かめて使っていきたいですね。

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