2017年3月15日更新
日焼け止め化粧品の酸化亜鉛が心配!毒性や効果は?
ファンデーションや日焼け止めなどの化粧品に含まれる酸化亜鉛は化粧品だけではなく、デオドラント剤や消臭剤としても幅広く用いられている成分です。「酸化亜鉛」って響きがなんとなく身体に悪そうで、毒性がないのか心配になりますよね。本ページでは酸化亜鉛の効果や特性、毒性がなく安心して生活に取り入れられるかといった点をご紹介していきます。
酸化亜鉛の特性とは?
もともとの酸化亜鉛の姿は、白い色をしており、形は粉状のものです。酸化亜鉛は純度が存在し、その純度が高いほど色は透明色になります。また、酸化亜鉛には肌に引き締めを与える収れん作用や、止血、鎮痛、防腐の効果があることから、化粧品だけではなく医療品としても広く用いられています。
その他にも、電子部品や光触媒、半導体の用途にも使われている活躍の場が非常に多い成分でもあります。
日焼け止めに使われる酸化亜鉛の効果
まず、日焼けを予防する紫外線散乱剤には種類を大きく分けると2種類あり、それは酸化亜鉛と二酸化チタンです。ともにメリットやデメリットがあり、二酸化チタンはUV-Bをカットしてくれる点がありますが、粒子が大きいとUV-AとUV-Bの乱反射がしやすくなります。また、反対に粒子が細かいと日焼けの大敵となる紫外線の予防効果が落ちるとされています。
次いで酸化亜鉛は、二酸化チタンではカットしきれないUV-Aをカットし、二酸化チタンに比べて肌に与える影響が少なく、さらに白くなりにくいという特性を持っています。しかし、酸化亜鉛の量が多いと肌が乾燥を感じやすくなるデメリットがあります。
酸化亜鉛の歴史は古い
酸化亜鉛の歴史は古く、1986年にオリエンタル薬品工業株式会社が亜鉛化軟骨を傷口や消炎などを目的として製剤化しており、今もなお、医療の場で使われています。
酸化亜鉛の毒性
酸化亜鉛は幅広くさまざまな商品に使われていますが、化粧品や日焼け止めなどの化粧品として直接肌に触れるものにも含まれています。使用した際、どういったことが身に起きるのか不安に感じる方もいますよね。酸化亜鉛はどういった毒性があるのでしょうか?
光触媒作用がある
酸化亜鉛には光触媒作用があり、この作用は活性酸素を発生させる作用があります。そのため、発生した活性酸素が肌をサビつかせる原因となるのです。肌がサビてしまうと、ダメージはもちろんのこと、老化の促進を促してしまい、しわやほうれい線、たるみなどの原因に繋がる場合があります。
ただ、現在では光触媒作用を起こさないように酸化亜鉛の表面をコーティング(表面処理)してから化粧品に含む商品が多くなってきています。
量により酸化亜鉛ヒュームの危険
酸化亜鉛の細かな粒子を吸い込むと、酸化亜鉛ヒュームという症状が出る場合があります。これは、咳や口の乾燥、発熱や、胸が苦しくなるといったことが挙げられます。
しかし、市販で販売されている酸化亜鉛の量程度であれば、酸化亜鉛ヒュームになる心配はあまりしなくて良いと言えるでしょう。
日焼け止め使用で起きるトラブル
日焼け止めには紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種類があり、このうち酸化亜鉛は紫外線散乱剤に分類されますが、日焼け止めを使っていて肌が白くなった経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか?大切な肌を守るために、日焼け止めはしっかり選ぶことが重要です。
紫外線吸収剤のメリットとデメリット
紫外線吸収剤は、受けた紫外線を熱や赤外線に変えて排出する効果などをして紫外線を肌から守る特性を持ちます。紫外線はある程度ならビタミンDを体で生成させたり、殺菌作用があることから体に良いのですが、それが長時間になると返って肌に及ぼすダメージを受ける可能性が高くなります。
日差しの強い夏場は紫外線も強くなりますから、高いカット力に加え、肌に塗布しても白浮きしない点は紫外線吸収剤の最大の特性と言えます。しかし、肌に塗布後、化学変化を引き起こすことで紫外線カットを実現している点もあり、こういった点は肌に与える負担や影響力も高いデメリットがあるのが難点とも言えます。
紫外線散乱剤(酸化亜鉛・二酸化チタン)
紫外線散乱剤が吸収剤と異なった点は、紫外線のカット方法にあります。吸収剤と違い、散乱剤は紫外線反射剤で肌へのダメージをカットするため、鏡のような跳ね返す手法となっているのが特性です。肌への負担を比較すると、吸収剤は負担が懸念されるのに対し、散乱剤は肌に優しいところが日焼け止めを使う方たちにとって注目を浴びているのです。
しかし、散乱剤は、肌を白くする作用があり、塗布した後に白浮きしやすいのが欠点です。日焼け止めを使って肌が白くなった経験をしたことがある方も多いと思いますが、あれは酸化亜鉛が含まれる日焼け止めを使用したことで起きた証拠なのです。
ではどんな日焼け止めを選べばいいの?
人によっては夏だけではなく、一年中日焼け止めを使っている方もいるかもしれません。そういった方はより慎重に選ぶことが必須となってきますから、どういった日焼け止めを選べば良いのか参考にしてみてくださいね。
敏感肌の方は「ノンケミカル」がおすすめ
ノンケミカルとは、肌に負担のかかる紫外線吸収剤を使用していない日焼け止めのことを指します。敏感肌の方は、日焼け止めで肌が荒れたりすることも考えられますから、負担を少なくした紫外線吸収剤が含まれていないノンケミカルの日焼け止めを使うことをおすすめします。
「ノンナノ」もしっかり見ること
より良い日焼け止めを探しに行った際、「ノンナノ」という言葉を見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか?ノンナノとは、ナノ化していないといった意味を持ち、日焼け止めなどの化粧品原料の粒子の大きさのことを言います。一見難しいように思えますが、ナノとは10億分の1の単位で、このナノ化の技術の発達が優れたことによって今まで肌に行き届かない栄養素を染み込ませるようにまでなった最新技術のことをナノ化と呼びます。
これを日焼け止めで言うと、ナノ化は紫外線散乱剤である酸化亜鉛などの粒子をナノレベルまで細かくしているという意味です。紫外線散乱剤の酸化亜鉛は白浮きしてしまうと上記しましたが、この白浮きを改善するためにはナノ化することで目で認識できる白さが軽減し、塗布した際の透明度が増すことで使用する方が快適に使えるように進歩した技術が使われています。
しかし、ナノ化した細かい小さすぎる粒子は肌に害を及ぼすのではないかの見方が出ています。ナノ化の技術を施すによって使用者の使い勝手を重視した、という点もありますが、ナノ化技術は開発からまだ日が浅いこともあり、長期間使用したデータがありません。角質層の奥までは届かないと考えられ、安全という見解がされていますが、毎日より安心して使うことを考えるならば「ノンナノの日焼け止め」を選んだ方が良いと言えるでしょう。
日焼け止めは肌を守る生活の必需品
量を誤れば毒性がありますが、日々使う日焼け止めは白く美しい肌を維持したい女性の強い味方となってくれます。酸化亜鉛は日焼け止めだけではなく、普段使用するさまざまなものにも含まれていますから、上手に付き合っていくことが大切です。
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