2017年3月6日更新
誤った使い方は絶対NG!フェノキシエタノールの毒性と化粧品としての安全性
フェノキシエタノールとは化粧品などに使用されるアルコール成分の一種です。エタノールと聞くとアルコールの種類と思われるかもしれませが、アルコールフリーと表記されていてもその定義は曖昧な部分があり、アルコールにアレルギーを持っている方は安全性が気になりますよね。成分内には毒性がないかといった点も併せてご紹介していきます!
フェノキシエタノールとは?
フェノキシエタノールとはアルコール成分の一つで、化粧品の防腐殺菌剤としての効果があります。
防腐殺菌剤と聞きイメージするのは「肌に悪そう・・」ですが、この成分はあの緑茶などにも含まれている自然なものなので警戒する必要はありません。
フェノキシエタノールの効果
フェノキシエタノールが持つ効果としては上記した通り防腐殺菌剤から始まり、化粧品を配合の際行う溶剤としても使用されています。
また、フェノキシエタノールが化粧品に使用される上限としては100gにつき1g以内と非常に微量であるため、化粧品表記としては記載されていないこともあります。
殺菌力に優れる成分
フェノキシエタノールは緑茶に含まれている揮発成分で、非常に優れた殺菌力を持っている点が特徴です。防腐剤として広く知られているパラベンと比較してみると、まだ歴史の浅い新しい防腐殺菌剤で、玉露から揮発成分として発見されたため、メーカーから注目を浴びている成分でもあり、さまざまな化粧品に用いられています。
▽パラベンについて詳しく
メチルパラベンが化粧品に含まれる?毒性がないか徹底追及!
フェノキシエタノールってアルコールじゃないの?
アルコールの類が化粧品に使われていると乾燥をより助長させてしまうために肌のカサつきを感じている方から見れば良いイメージは持てず、遠ざけたい成分の一つでしょう。
アルコールは化粧水にも含まれており、皮膚の引き締め効果のある収れん作用を発揮しますが、皮脂の足りない方には余計肌にトラブルを起こす原因になり兼ねません。このことからフェノキシエタノールはアルコールそのものなのか見ていきましょう。
フェノキシエタノールはアルコールフリー
フェノキシエタノールとアルコールは似ているようですが、ハッキリ言ってしまうと構造や性質から見ればその成分内に含まれるものは全く異なってきます。
そのため、フェノキシエタノールという成分表記が化粧水などの表記に記されていたとしてもアルコールではないため、謳い言葉として「アルコールフリー」という表現になっています。「エタノール」という紛らわしい名称が付いていますが、アルコールとは別物である成分なのです。
エタノール配合の化粧水は避けるべき
フェノキシエタノールはアルコールの部類ではないですが、日々使う化粧水はアルコールやエタノールが含まれていることが多いです。夏場のスキンケアは特にサッパリとした感覚を味わいたいと感じ、成分にエタノール系が入っているものをチョイスする方もいますが、スキンケアでエタノール配合のものは避けた方がベターです。
理由はあの塗布した瞬間のサッパリ感が実は肌の水分を奪うことに問題があります。乾燥肌の方はただでさえ肌のパリパリ感を感じるのに、エタノールを含んだ化粧水などを使用してしまうと尚更顔の乾燥を感じやすくなってしまう可能性があります。
フェノキシエタノールの毒性とは
玉露から発見された成分で、殺菌力が優れたフェノキシエタノールですが、毒性や危険性が全くないとは言えません。どんな成分でも合う、合わないと感じる人はいますから、危険性や毒性がどういったものがあるのか知っておくことも必要となります。
咽頭痛や咳が出る可能性
喘息を患っている方は特に言えることですが、このフェノキシエタノールは使い方を間違えると咽頭痛や咳が出る恐れがあります。この点がフェノキシエタノールの最大の難点でもあり、喉が弱い方はその分リスクも高めと考えられます。
揮発性成分であるためアレルギー性の方は注意!
揮発成分とは周りに漂う空気を通して成分が舞う影響があることを指します。そしてフェノキシエタノールは揮発成分があるため、周囲にアレルギーや喘息などを持っている方がいると少し離れた位置にいても影響が及ぶ可能性があるのです。
また、その他の影響としては頭痛が起きることも懸念されていますから、フェノキシエタノールが配合されている化粧水を使用して痛みや咳が出た場合はすぐに使用を中止し、かかりつけの医師に相談することが重要です。
フェノキシエタノールの安全性は?
玉露に含まれている成分であることから、緑茶=安全という捉え方になってしまう方も多いのですが、実際には確実な安全性は保障されていないのが事実です。
化粧品などに成分を配合する際、量の規制がされており、厳しい取り扱いを受けていることもあり、同じ防腐剤として存在するパラベンと同じ程度の危険性がある、との示唆が言われているのです。
天然防腐剤と化学防腐剤の違い
現代で使われている商品の中には防腐剤と言われるものが非常に多く含まれています。そんな防腐剤にも種類があり、ローズマリーエキスやチョウジエキスなどの天然防腐剤と呼ばれるものや、フェノキシエタノールのように化学防腐剤のものがあります。
天然だから良いのではない
「天然」と冒頭に付くと良いイメージを持つ方も少なくないですが、天然だからと言って全てが良い方向に向かうということではありません。例えば防腐剤が天然であっても、自然由来のものであるがために肌が老化して見えるシミやしわ、たるみの原因になってしまうこともあるのです。
天然防腐剤は肌を酸化させる
種類にもよりますが、天然防腐剤は肌の酸化を促してしまう点もあります。肌が酸化してしまうとさまざまな肌トラブルを引き起こす原因となってしまいますから、天然の防腐剤よりも化学防腐剤を使用した方が安心して使っていけることもあるのです。
フェノキシエタノールは正しく使おう!
使用法を誤ると危険なリスクを持つフェノキシエタノールですが、正しく使用すればお財布に優しい利点を与えてくれたり、良いメリットはたくさんありますので、成分を知って日々の生活に役立てていきたいですね!