2017年3月6日更新

あなたの手元にあるかも‥ミネラルオイル(鉱物油)とはどんなもの?成分の危険性は?

ミネラルオイルとは鉱物油のことを指し、ベビーオイルに含まれる成分です。化粧品にも使われているミネラルオイルは、クレンジング剤に含まれることもありますが、一時期危険性があると言われてきました。あなたの手元にもあるかもしれないミネラルオイルは安全に使用できるのか、またその効果についても調べてみました。

  1. 目次
  2. ミネラルオイルとは?
  3. ミネラルオイルを「危険イメージ」以外から見てみよう
  4. ミネラルオイル(鉱物油)が含まれている化粧品の注意点
  5. 保護に優れているからできること
  6. ミネラルオイルの保護力は確実

ミネラルオイルとは?

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ミネラルオイル(鉱物油)は、赤ちゃんに使用したり、肌ケアをする際にも使うベビーオイルに含まれています。鉱物油は字の如く、「体に悪そう」というイメージが真っ先に出てきてしまいますが、鉱物油で有名なワセリンは一般的に塗り薬として販売されていたり、医療の現場でも用いられています。

ミネラルオイル(鉱物油)の成分は?

ミネラルオイル(鉱物油)は、石油、プラスチックや工業商品を作り終えた際に排出される廃油のことで、その廃油になったものを脱色、精製した過程を追い、不純物を取り除いて無味無臭に完成した高い純度の油です。

あまり聞こえの良くない鉱物油という名称になった理由は、石油の分類が「鉱物」扱いされていることでこの呼び名が付いています。

ミネラルオイルはなぜ化粧品に使用されるのか

危ないイメージがあり、一部の人からは「害がある」という視点から遠ざけられているミネラルオイルが化粧品に使われる理由は、「大量生産しやすく安価であること」です。化粧品を製造するメーカーにとっても安価で、しかも大量に作ることのできるこの油はコスト削減にも繋がる必需品と言えるでしょう。

ミネラルオイルが使われるものは女性が使用する口紅の中にも含まれており、伸びが良く肌に付きやすい点を考えればミネラルオイルは製造者にとってなくてはならないものとなっています。そして、酸化しにくい特性を持っているため、保存価値の高い良質な商品を生み出すことができるメリットもあり、クレンジング剤の中にも含まれています。

ミネラルオイルを「危険イメージ」以外から見てみよう

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ミネラルオイルを製造、販売している化粧品メーカーは、ミネラルオイルの悪いイメージに対して「石油由来の成分が悪いというのは時代遅れ」と言葉を上げています。

それに対して、自然にこだわりを持つメーカーは「石油由来だから良くない」と両者反論の声を掲げていますが、実際にはミネラルオイルがどういった利点をもたらすのか不明な点が多いですから、与えるメリット・デメリットを見ていきましょう。

ミネラルオイルの効果は?

ミネラルオイルは肌に膜を作り、外から与えられる刺激から肌を守る効果のある非常に安全安心な油です。上記した通り、鉱物油の種類であるワセリンは病院でも塗り薬として処方され、外部刺激から守ってくれる役割を担い、酸化しにくい性質を持つため、皮膚の安全を確保する理由では適した油と言えるでしょう。

ではなぜミネラルオイルが悪いとされているのかと言えば、今程技術が発展していない時代に製造されていた鉱物油は、不純物が取り除かれていない状態で販売していたために皮膚が黒くなってしまったためだと考えられます。現代では研究、技術は急激な進歩を遂げてきましたから、不純物もなく、安全に使用していけるのです。

ミネラルオイルは肌に悪い?

ミネラルオイルは皮膚を守り、刺激を与えない作用を与えますが、量を多く使用してしまうと守る目的を発揮し過ぎて毛穴の詰まりを起こしてしまいます。また、乾燥を著しく感知しやすい方が長い期間使用した場合、ミネラルオイルが保護作用を発揮し続けて自ら分泌する皮脂の量が少なくなってしまうことから、さらに乾燥肌になってしまう、というデメリットがあるのも事実です。

ミネラルオイル(鉱物油)が含まれている化粧品の注意点

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身近な距離に存在する

ミネラルオイルが含まれている商品は、女性が使用するコスメ用品、ケア用品の中にも密かに含まれていることがあります。ドラッグストアやコンビニでも手軽に購入できてしまう商品は一歩間違えれば何の効果も得られないと言ったことにもなりますので、手軽だからと言って成分表記も確認せずに購入するのは避けた方が良いでしょう。

ミネラルオイル入りスキンケア商品は注意

ミネラルオイルが含まれているものは口紅だったり、クレンジング剤であったりとさまざまですが、スキンケア用品でミネラルオイルと表記されているものには注意してください。ミネラルオイルは塗布しても肌の上に残ったままで、皮膚に浸透する効力は持っていません。そのため、浸透力もないミネラルオイルが含まれているスキンケア商品を使っても美肌効果はないのです。

保護に優れているからできること

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皮膚は強い方から見れば少しの刺激であれば何ともないですが、既に皮膚にダメージを負っている方からすれば外からの刺激は怖く、生活していく上では避けたいと思うものですので、保護力の高いミネラルオイルが活躍する場面は多くあるのです。

アトピーの治療に使用されるワセリン

ミネラルオイル(鉱物油)で有名なワセリンは、保護力の高さからアトピーの治療にも用いられています。しかも、性質的に安全なため、敏感で傷が付きやすい肌に使うことができるのです。有害であれば病院で処方されることはありませんので、パッチテストを行い異常がなければ安全性は確保されていると思って良いでしょう。

赤ちゃんにも使える

肌質が繊細で、刺激を受けやすい赤ちゃんの肌にも使えるということは、老若男女問わず使うことのできるオイルです。自身の肌に直接触れるものですから、危険性を感じてしまうと躊躇う気持ちも出てきてしまいますが、デリケートな肌でも害のないオイルのため、年齢問わず使用していくことができるのです。

ミネラルオイルの保護力は確実

肌トラブルがあり、外部刺激を避けなければいけない方にとっては、ミネラルオイルは最適な肌保護パートナーとして役に立ってくれるはずです。危険性があると言われていますが、実際はそんなことはないので、日々の生活に役立てていきたいですね。