2017年5月28日更新

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群とは?症状・対策・治療まとめ

トマトやパイナップルなどの果物を口にした際、呼吸困難やしびれ、違和感などの症状が出る口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群。ゴムの中に含まれるラテックスという成分にも症状が出るため、この名称になりました。症状や対策はもちろん、何科で検査や治療を受ければ良いのかなど、具体的なアレルギー情報について触れていきます。

  1. 目次
  2. 口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群とは?
  3. 口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群の症状は?
  4. 口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群の対策
  5. 治療の方法はどういったものがあるのか
  6. 口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群を甘く見てはいけない

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群とは?

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群とは、花粉症を持っている方がトマトなどの野菜や、パイナップルなどの果物を口にすることにより起きるアレルギーのことを言います。ゴムの中に含まれているラテックスという成分にも同じ症状を示すため、総合して口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群と呼ばれるようになりました。

花粉症の原因タンパク質成分に理由がある

花粉症の原因となるものにタンパク質成分となるアレルゲンと、植物由来である野菜やフルーツなどの果物にも同様にタンパク質が含まれており、これらの構造が一部分共通を持っていることで口腔にアレルギーを発症します。

どういった食べ物で起こるの?

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群の症状が出る食べ物は、先ほど触れたようにパイナップルから始まり、りんごやキウイ、桃、メロン、サクランボ、グレープフルーツ、マンゴーなどといった果物。野菜では、セロリ、ニンジン、トマト、ジャガイモなどが症状を起こさせる原因となる食べ物になります。

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群の症状は?

アレルギーが起きる際、最も心配になるのは体に起きる異変や症状です。花粉症の方は特に気を付けたいアレルギーになりますから、実際の症状に何があるのか見ていきましょう!

15分以内に腫れやしびれ

アレルゲンの対象となるものを口にしてから15分以内に異変は訪れます。まずアレルギーの原因となった食べ物が直接触れた口内や唇の粘膜に腫れが見られるようになり、しびれを確認できるようになります。

アレルギーの症状が更に重くなれば、蕁麻疹や腹痛、顔がむくむといった症状も出始めてきます。アレルギーは口にしてから症状が出るのも早いですから、緊急性が高いものと言えます。

また、更に症状が酷い場合、喉が圧迫された感覚や呼吸困難を感じることもある恐ろしい病気です。

花粉症に似た症状が出る

上記のような症状が出現しているのと同時進行で、目や鼻に花粉症の症状に似たものも現れます。症状の出方には人それぞれあり、個人差がありますが、激しい症状が出る方は気管支喘息発作やアナフィラキシーショックが起こる可能性もあるのです。

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群の対策

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群の疑いがあった場合、まず検査して確かめる必要がありますよね。しかし、アレルギー関連は病院にかかる際、何科で診てもらえば良いのか調べる方も多いです。早めの発見のためにもスムーズに専門知識がある科へかかりましょう。

病院は何科で診てもらえば良い?

口腔アレルギーやラテックスフルーツ症候群の疑いがある場合、真っ先に病院は何科に行けば良いのか焦りが出てきます。アレルギー症状が出た場合、それが子供などの年齢が低い場合は小児科か耳鼻科、大人の場合は耳鼻科か内科で観てもらうと良いでしょう。

検査はどうする?

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群の疑いがある場合の検査方法は、花粉症と診断を受けている方がアレルギーの原因となるものを口にして症状が出た場合、臨床的に診断が下ります。

また、血液検査を行った場合、血液の中の免疫グロブリンE(lgE)抗体や皮膚反応を観察してアレルギーを発症したものの確認が取れることもあります。

治療の方法はどういったものがあるのか

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群は治療の手段がどういったものか気になる方も多いですよね。アレルギー症状は軽くても重くてもつらいものです。きちんと専門の知識を持っている医師と相談しながら進めていくと良いでしょう。

アレルゲンとなるものは避ける

アレルギーの基本は症状を引き起こす原因となる食べ物を避け続けることです。好きな食べ物であっても、症状が出る限りは口にしない方が安心です。また、アレルギーの症状が頻繁に起きる場合には、症状が出るのを抑える抗アレルギー薬を決められた期間定期的に服用することも肝心です。

症状が出たら‥

アレルギー症状が出た場合は、速やかに抗ヒスタミン薬や副腎皮質ステロイド薬を服用し、短い時間でアレルギー症状が緩和していくように仕向けていく必要があります。アレルギー症状が軽度であれば、薬を服用すれば1時間ほどで収まっていきますが、緩和されずに進行し続けていく恐れが見える時は、総合病院の救急外来へ行き、ステロイド薬の点滴で治療を行わなければいけない時もあります。

口腔アレルギー・ラテックスフルーツ症候群を甘く見てはいけない

何にでもアレルギーというものはありますが、甘く見てはいけません。時には生死に関わってくる症状もありますし、重篤になる恐れはいつでも待ち構えているのです。アレルギーを持っている方はとにかく原因となるものを避けることが基本となりますから、上手にアレルギーと付き合っていける生活を目指したいですね。