2017年4月14日更新

化粧品配合のサフラワー油(紅花油)、肌への効果と危険性は?

料理でよく使うサフラワー油(紅花油)ですが、最近は化粧品として女性の肌に使用される場面も多くなってきました。一部では「危険」との見方をされている油ですが実際はどうなのでしょうか。ハイブリッドサフラワー油も登場するなど、進化を遂げているサフラワー油の効果や危険性を詳しくまとめました。

  1. 目次
  2. サフラワー油(紅花油)って?
  3. サフラワー油の効果とは
  4. サフラワー油が危険だと意識され始めるようになった理由
  5. クレンジングやキャリアオイルとして使われるハイブリッドサフラワー油
  6. サフラワー油は上手に使おう

サフラワー油(紅花油)って?

サフラワー油(紅花油)は読んで字の如く、紅花の種子から採れる油のことを指します。見た目やニュアンスが酷似しているサンフラワー油(ひまわり油)と見分けがつかない方も多くいますが、全くの別物です。

サフラワー油は、化粧品に使われていると聞いてもあまり馴染みがなく、どちらかと言えば普段料理で使う食用油としての認識が強いですよね。

食用油として使われるサフラワー油はサラダ油同様、サラッとした使い心地で、揚げ物や炒め物をするのに適しています。このようにサフラワー油は活躍場の多い油の一つと言えるでしょう。

サフラワー油の種類

実はサフラワー油は体に良くないとの情報があります。食用油としても化粧品としても出回っている油であることは事実なのですが、そんな害があると言われているものを化粧品に含む意味はあるのか疑問が浮かぶところですよね。

サフラワー油がなぜ体に良くないと言われているのか言うと、その理由は脂肪酸であるリノール酸が全体の8割を占めているからです。リノール酸は体に適した量であれば、コレステロールを減少させたり、アレルギーを改善させる働きがありますが、大量に摂取すると反対にアレルギーを引き起こす可能性があります。

サフラワー油はリノール酸が含まれるものは「害がある」と認識されますが、実はもう一つ、高オレイン酸タイプと呼ばれる種類があるのです。この高オレイン酸は、サフラワー油の成分内のオレイン酸の数が7~8倍を占めていいます。化粧品に使われているサフラワー油は抗酸化力を高める働きのある高オレイン酸タイプのサフラワー油を使用しているのです。

化粧品に含まれるサフラワー油

サフラワー油は、スーパーなどで200~300円程度で購入できる身近なものですが、こういった安価な食用油にはリノール酸が含まれていることがほとんどです。

化粧品や美容オイルなどの肌に付けるものには肌に良い効果を与えるオレイン酸が主体となっていることが多いため、肌に悪影響を与える心配はあまりないと言えるでしょう。

サフラワー油の効果とは

適量を超えると体に害のあるリノール酸を多く含む食用油のイメージが強い油のため、化粧品として肌にもたらす効果がどんなものか気になりますよね。サフラワー油は化粧品に使われるとさまざまな嬉しい効果を得ることができるのです。

保湿力が高く、使いやすい

化粧品に求めるものと言えば、保湿力の高さを重視する方が多いですよね。サフラワー油は化粧品のものを使うと肌に保湿を行き渡らせる効果を発揮します。

また、美容オイルの中にも含まれるサフラワー油は、使い手が使用しやすいようなサラッとした使い心地を持ち、塗布した際、馴染みやすい効果にも優れています。

オレイン酸がアンチエイジング効果を発揮

サフラワー油には、オレイン酸が含まれていることを上記でもご説明しましたが、オレイン酸は非常に酸化作用の強い脂肪酸であるため、肌の薄い表面に膜のようなベールを張り、しっかりと美肌を保護しながらさらに保湿をする成分なのです。

また、オレイン酸は人の肌に限りなく近い成分でもあり、オレイン酸を含むサフラワー油は、肌の酸化を防ぎ、シミやしわを予防する働きがあることから、アンチエイジングに非常に優れています。

サフラワー油が危険だと意識され始めるようになった理由

サフラワー油の実態を知らない方は当然のようにサフラワー油を問題視しています。意外にも歴史の深いサフラワー油はなぜこうも毛嫌いされるようになったのか本当の理由を見ていきましょう。

1960年~1980年代はリノール酸が推奨されていた

サフラワー油はリノール酸を80%も含んでいますが、1960年~1980年代ではリノール酸を含んだものを積極的に摂るように推奨までされていました。

確かに適量であれば体は健康な状態に向かいますが、その情報を鵜呑みにして過剰摂取していくとがんや動脈硬化、アレルギーなどのさまざまな症状が出ることが明らかになったため、現在でもサフラワー油の詳細まで知らない方は口を揃えて「悪い」というイメージが残っているのです。

サフラワー油は全て害があるわけではない

リノール酸が多量に含まれるサフラワー油ですが、現在世に出回っているサフラワー油の多くがリノール酸の量を大幅に減少して作られています。

そのため、「サフラワー油だから全て悪い」ということではなく、品種改良され、80%あったリノール酸を15%にまで減らしたハイオレイックタイプに変更すると良いでしょう。

クレンジングやキャリアオイルとして使われるハイブリッドサフラワー油

化粧品にサフラワー油が使われますが、名前が似たようなハイブリッドサフラワー油というものも存在します。ハイブリッドサフラワー油は、クレンジングやオイルを愛用する方が使用するキャリアオイルとしての使い道があるため、どのようなもので、どういった効果があるのか見ていきましょう。

ハイブリッドサフラワー油の効果

サフラワー油と同様、紅花から得ることができ、交雑種の種子から採れる脂肪油のことを言います。名前が似ているため食用油かと感じますが、ハイブリッドサフラワー油はクレンジングやキャリアオイルとしての役を果たす存在です。

ハイブリッドサフラワー油は、皮膚の上層部に当たる角質層に潤いを与え、髪や肌の表面を滑らかにし、柔らかい触り心地の良い質感にしてくれる働きをします。

また、肌の乾燥を防ぐ効果を持っているため、皮脂が過剰に取られがちなクレンジングには最適な成分です。

キャリアオイルとしての機能

種類のたくさんあるオイルを日々楽しむ方はご存じかと思いますが、オイルには希釈する用のキャリアオイルというものがあります。希釈が必要なオイルをそのまま使用してしまうと、刺激が強すぎるため、肌に影響が出る心配があります。

そのため、キャリアオイルは希釈が必要なオイルには欠かせません。ハイブリッドサフラワー油は、キャリアオイルとしての役割も果たし、精油されたオイルでも使えるため、香りを肌に浸透させる効果も楽しめます。

髪や肌の乾燥を感じやすい方は、ハイブリッドサフラワー油を使うことにより、滑らかで柔軟な質感を保つことが可能です。

サフラワー油は上手に使おう

体に害をもたらすリノール酸が多量に含まれているサフラワー油は、物の選択をじっくりと見極めることで、体に良い効果をもたらす味方になる成分となります。上手に日々の生活に取り入れて使っていけば、より良い体作りにしていくことができますよ。

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