2017年3月6日更新

化粧品に使用されるキサンタンガムの特性とは?毒性は大丈夫?

食品が陳列してあるお店で品物を選ぶ時にキサンタンガムという成分を見たことがある方もいるのではないでしょうか?キサンタンガムとは化粧品や化粧水などにも使われており、原料は身近な食材であるトウモロコシのデンプンを細菌培養して作ります。この謎多き成分に毒性はないのか、そして特性とはどういったものなのかも併せてご紹介していきます。

  1. 目次
  2. キサンタンガムとは?
  3. キサンタンガムがなぜ使われるのか
  4. 添加物なのに化粧品として成り立つの?
  5. キサンタンガムの知って欲しいポイント
  6. キサンタンガムは身近な存在

キサンタンガムとは?

良く目にするキサンタンガムとは、グルコースやブドウ糖、マンノース、フルクトースが多数結合した単糖類である多糖類のことを指します。

色は淡い黄色がかかったような配色をしており、水などの液体と混ぜると粘り気が出るため、増粘剤や増粘安定剤、天然ゲル剤などとしても用いられています。

原料となっているものはあのトウモロコシなどに含まれているデンプンをキサントモナスと呼ばれる細菌から作られます。

キサンタンガムの特性は?

キサンタンガムの特性は、低い糖度で高粘性の特性を持っており、耐酸、耐塩、耐熱、耐酵素、耐凍性などに強いため、人の手で加工を行うには優れた特性を持つ成分と言えます。

また、海外などではカレーやシチューに粘りやとろみを出すために使用されることもあるようです。

キサンタンガムは添加物だから危険?

コンビニの商品である食品にもこのキサンタンガムが含まれており、つい身構えてしまいますが、添加物と一概に言っても危険なものばかりではありません。オーガニックなど天然由来のものが世に出回り、体に優しいものを積極的に取り入れる時代となりましたが、添加物=悪という訳ではないのです。

このキサンタンガムも添加物ですが、安全面を見れば「危険」ということはないのです。分類では多糖類で構成される炭水化物ですから、体に害が及ぶ心配はしなくて良いと言えるでしょう。

キサンタンガムがなぜ使われるのか

キサンタンガムがもたらす効果としては使用する方が扱いやすくなるようにと考えられることから使用される場面が多いです。キサンタンガムが含まれている物は化粧品から始まりシャンプーなど挙げ出せばキリがないですが、キサンタンガムを使用するメリットはどこにあるのでしょうか?

化粧水などの化粧品に使われる理由

化粧水などの広告宣伝の中で、「うるおいもっちり」というフレーズや、「しっとりとろとろ」という言葉が選択されているのを良く見聞きしますよね。

この表現の裏には、このキサンタンガムの成分が含まれていることを意味しており、とろみをつけることに特化したキサンタンガムは手触りを良くし、扱いやすくしているのです。

食品にも含まれる

キサンタンガムという表示がされているものは成分表を見れば一目瞭然ですが、中には裏面を見ても記載されていない場合もあります。とろみを出すキサンタンガムは、「多糖類」と表記されていることもあり、ドレッシングの中にも含まれているものもあるのです。

添加物なのに化粧品として成り立つの?

添加物と耳にしてしまうとどうしても嫌なイメージを持ってしまう方もいるかもしれません。さまざまな商品の中に含まれるキサンタンガムですが、化粧品に含まれている点は問題ないのでしょうか?

糖にアレルギーを示さなければOK

多糖類であるキサンタンガムは化粧品に含まれており、主にファンデーションの飛び散りを防ぐためにコーティング剤のような役割をします。化粧品に含まれるということは肌に直接触れる訳ですから、多少なりとも不安を感じますが、元は糖でできていますから肌に与える心配はしなくて良いでしょう。

ただ、糖にアレルギーを示す方は異常を感じることもあるかもしれませんので、アレルギー持ちの方は注意が必要です。

髪の化粧品にも使用される

化粧水やファンデーションだけではなく、頭皮からの嫌な臭いを抑える働きをする商品にも使用されています。冬場は乾燥も激しく、頭皮は知らず知らずの間に不快な臭いを放っていることもありますから、身だしなみを気にする女性にとっては嬉しい商品と言えるでしょう。

キサンタンガムの知って欲しいポイント

キサンタンガムには毒性がないことは分かりましたが、実際に使用する際に知って欲しいポイントがあります。成分をしっかりと理解しておけば体に影響が出た時に原因追及のカギとなるので、キサンタンガムが体に与える影響を見ていきましょう。

多量摂取は害のもと

あらゆる食品にも多く含まれている成分ですが、適量を摂取するだけであれば害が及ぶことはありません。しかし、多量に摂取してしまうと元はトウモロコシのエネルギーなどが含まれていますから糖尿病や肥満になる可能性も考えられます。

下痢や軟便に注意

キサンタンガムは多糖類であるために難消化性の性質を持っているため、下痢や軟便になることもあります。元からお腹を下しやすい方などは念のため注意を払った方が良いでしょう。

キサンタンガムは身近な存在

成分名だけ見るとよく分からないものですが、添加物でも実際には体に及ぼす影響の心配はないとされています。女性が愛用する化粧品にも含まれていますので、身近な存在であるキサンタンガムと上手に付き合っていきたいですね。

▽キサンタンガムの参考記事はこちら
食品添加物キサンタンガムの毒性